これまでサンプルのアプリケーションを作成して動作確認、という内容を紹介してきました。今回は実際に React のコンポーネントを追加したいと思います。
jss scaffold ComponentName
新しくコンポーネントを作成するためのコマンドとして、jss scaffold というコマンドで必要なファイルを生成することができます。今回は、Test というコンポーネントを作成したいと思います。
jss scaffold Test
コマンドを実行すると、以下のように結果が表示されます。
コンポーネントのデータの定義をするファイルとして sitecore/definitions/components/Test.sitecore.js が生成され、React コンポーネントのファイルとして src/components/Test/index.js が生成されている形です。それぞれのファイルを参照します。
sitecore/definitions/components/Test.sitecore.js
ファイルを参照すると以下のように記載されています。
// eslint-disable-next-line no-unused-vars
import { CommonFieldTypes, SitecoreIcon, Manifest } from '@sitecore-jss/sitecore-jss-manifest';
/**
* Adds the Test component to the disconnected manifest.
* This function is invoked by convention (*.sitecore.js) when 'jss manifest' is run.
* @param {Manifest} manifest Manifest instance to add components to
*/
export default function(manifest) {
manifest.addComponent({
name: 'Test',
icon: SitecoreIcon.DocumentTag,
fields: [
{ name: 'heading', type: CommonFieldTypes.SingleLineText },
],
/*
If the component implementation uses <Placeholder> or withPlaceholder to expose a placeholder,
register it here, or components added to that placeholder will not be returned by Sitecore:
placeholders: ['exposed-placeholder-name']
*/
});
}
このファイルで重要となるのは、以下の項目となります。
manifest.addComponent({
name: 'Test',
icon: SitecoreIcon.DocumentTag,
fields: [
{ name: 'heading', type: CommonFieldTypes.SingleLineText },
],
Test コンポーネントで利用するフィールドとして heading という項目が用意されており、この文字列は SingleLineText として定義されています。
src/components/Test/index.js
続いて React コンポーネントを参照すると、コードは以下のようになっています。
import React from 'react';
import { Text } from '@sitecore-jss/sitecore-jss-react';
const Test = (props) => (
<div>
<p>Test Component</p>
<Text field={props.fields.heading} />
</div>
);
export default Test;
実際の HTML のタグと定義している項目を表示するための記載が含まれている形です。上から順に見ていくと
import React from 'react';
import { Text } from '@sitecore-jss/sitecore-jss-react';
この2行目で、Sitecore JSS で定義している Text をインポートしています。そしてこれを以下のように HTML に埋め込む形としています。
<div>
<p>Test Component</p>
<Text field="{props.fields.heading}" />
</div>
このテストコンポーネントは、Test Component と文字を表示し、その後にコンテンツとしてのテキストを表示する、という動作をすることになります。
コンテンツの編集
jss start
今回は、Visual Studio Code を利用しているのを前提として作業をしていきます。まず、コンポーネントを追加したプロジェクトが正しく動くかどうか、確認をするために実行します。
jss start
実行すると以下のように表示されます。
今回は実行している状態のまま、コンテンツの編集をしてください。
コンテンツを変更する
これを実際のページで利用する際には、以下のファイルがコンテンツとなっているので、編集をします。
- react-app/data/routes/ja-JP.yml
元々のファイルでは以下のような記載が入っているとします。
placeholders:
jss-main:
- componentName: ContentBlock
fields:
heading: ようこそ Sitecore JSS
ContentBlock は元々用意されているサンプルのコンポーネントです。今回は、これの前にコンテンツを追加します。
placeholders:
jss-main:
- componentName: Test
fields:
heading: テストコンポーネント
- componentName: ContentBlock
fields:
heading: ようこそ Sitecore JSS
保存をすると改めてコンパイルが実行されて、ブラウザの画面で再読み込みをすると反映されていることがわかります。
まとめ
今回は、コマンドを実行してコンポーネントを新規に作成をしました。どのファイルがどういう役割か、という点ではコンテンツのテンプレートを定義しているファイル、表示をする React のコンポーネントのファイル、そして実際のコンテンツを編集してコンポーネントを利用する方法を紹介しました。
- React SDK を利用してサンプルサイトを構築 - Part.1
- React SDK を利用してサンプルサイトを構築 - Part.2
- React SDK を利用してサンプルサイトを構築 - Part.3
- React SDK を利用してサンプルサイトを構築 - Part.4