Sitecore Content Hub ONE に関してこの1年で大幅に機能強化していることもあり、以前の記事を改めて最新版に書き換えてブログに掲載していきます。
Sitecore が提供するヘッドレス CMS の製品として Sitecore Content Hub ONE があります。Sitecore が提供する CMS に関しては 3 つ目の製品となりますが、何が違うのでしょうか?今回は、製品の位置付けについて紹介をします。
サイトコアが提供する CMS
Sitecore Experience Manager
Sitecore はもともとコンテンツ管理の仕組みを提供する会社として事業を開始して、もうすぐ 24 年、その間業界のトップを常に走り続けている形です。最新版のコンテンツ管理の製品としては Sitecore Experience Manager という製品があり、これが従来の Sitecore が提供している製品となります。
開発方法としては従来の ASP.NET を利用したサイト構築だけでなく、2018年からはヘッドレスで利用することができるモジュールも提供、現在はどちらの開発方法も対応可能となっています。
XM Cloud
Sitecore Experience Manager (略して Sitecore XM )の CMS 部分を SaaS 版として提供開始している製品が XM Cloud になります。Web サイトの開発方法としては、すでに勢いがついているヘッドレスでの実装が可能となっており、Next.js 、React、Vue などの SDK も提供しています。また、Experience Manager でも提供していたモジュール管理の仕組みのヘッドレス版を Headless SXA という形でも提供しており、開発効率とコンテンツ制作の効率化を支えるベースとなるフレームワークも用意しています。
Content Hub ONE
新しく追加されたコンテンツ管理の製品として Content Hub ONE があります。すでにりリースをしていましたが、コンテンツ管理に関して多言語での管理が可能となったこともあり、日本市場でも十分販売できるスペックとなってきたためブログで紹介をする形です。
この製品はどちらかというと簡易 CMS として利用していただくことを想定しており、項目を入力するとページが作成されるという形で、管理画面自体もみたまま編集ではなく、フォームに入力をしてページを作っていくという形になります。柔軟性という点では従来の製品よりも不足していますが、例えばすでに CMS で大規模サイトで導入している際に、2つ目の CMS として導入する(ブログサイト)、ヘッドレス CMS に切り替えていく際の最初の CMS として導入することが想定されています。もちろん、大規模 CMS の仕組みが不要な規模の Web サイトでも利用できるように、上記の2つの製品に比べると安価に抑えることができます。
Experience Manager | XM Cloud | Content Hub ONE | |
---|---|---|---|
提供方法 | ライセンス | SaaS | SaaS |
開発手法 | ハイブリッド | ヘッドレス | ヘッドレス |
マネージドクラウド | あり | なし(SaaS) | なし(SaaS) |
みたまま編集 | あり | あり | なし |
サンプルや SDK
現在、Sitecore が提供しているサンプルは以下のものがあります。
- Sitecore.Demo.CHONE - Sitecore が提供するデモになります
- Content Hub ONE - Next.js Starter Kit - Next.js と Content Hub ONE を連携しているスターターキット
- Content Hub ONE Examples - Astro、Next.js、Svelte、Vue のサンプルが含まれています。
- Content Hub ONE SDK - .net および JavaScript で利用可能な SDK に関しての情報
開発をする際に便利な CLI も提供しています。
まとめ
ブログでしばらく、Sitecore Content Hub ONE に関して取り上げていきたいと思いますが、その前にこの製品に関する位置付けを紹介しました。次回は管理画面について紹介をします。